日本の歴史には、数々のドラマがあります。戦国時代の英雄たちの戦い、幕末の激動、武士の誇り、庶民の暮らし、そして神話や伝説の世界——それらを映画という形で体験できるのが、邦画ヒストリカル映画の魅力です。
日本の過去を描いた映画には、大きく分けて時代劇、歴史ドラマ、歴史ファンタジーの3つのジャンルがあります。リアルな時代考証に基づく作品もあれば、フィクションの要素を加えて壮大な物語に仕上げたものもあり、それぞれの作品が「日本の歴史をより深く知るきっかけ」を与えてくれます。
また、日本の歴史映画の魅力は、単なる過去の再現にとどまらず、現代にも通じるメッセージを持っていること。武士の生き様や戦国時代の戦い、幕末の改革を描いた作品には、勇気・覚悟・信念・裏切り・友情・家族愛といった普遍的なテーマが込められています。
本記事では、そんな日本の歴史を舞台にした名作映画を厳選してご紹介!
戦国、幕末、近代、そして伝説の時代まで、さまざまな時代を映画で旅してみませんか?
【るろうに剣心(2012年公開)】|“不殺の誓い”を胸に戦う剣士――時代を超えて愛されるアクション時代劇の金字塔
2012年公開の『るろうに剣心』は、和月伸宏の人気漫画を実写化した歴史アクション映画。主演は佐藤健、監督は大友啓史。明治維新の激動を背景に、剣の道に生きた男の贖罪と再生を描いたシリーズの第1作です。
物語は、幕末の動乱で“人斬り抜刀斎”として恐れられた緋村剣心(佐藤健)が、明治の世になって“不殺(ころさず)の誓い”を立て、流浪人として生きるところから始まります。ある日、東京で出会った神谷薫(武井咲)や仲間たちとの絆を通して、再び剣を取ることを決意する剣心。しかし、平和を脅かす敵の出現により、彼の過去が再び動き出します。
本作の魅力は、日本刀アクションの圧倒的なスピード感と、心に響く人間ドラマの融合。佐藤健の身体能力を活かした“本物の動き”と、大友監督のダイナミックなカメラワークが見事に調和しています。緋村剣心というキャラクターの“優しさと強さの共存”が、物語に深みを与えています。
『るろうに剣心』は、アクション映画でありながら、心を描くヒューマンドラマでもある名作。
剣を抜く理由、戦う意味を問うその姿は、時代を超えて観る者の胸に響きます。
【キングダム(2019年公開)】|夢と野望がぶつかり合う――壮大なスケールで描く戦乱と友情の物語
2019年公開の『キングダム』は、原泰久の人気漫画を実写化した歴史アクション超大作。監督は佐藤信介、主演は山﨑賢人。中国の春秋戦国時代を舞台に、天下統一を夢見る若者たちの情熱と戦いを圧倒的スケールで描きます。
物語は、戦災孤児として育った少年・信(山﨑賢人)が、“天下の大将軍”を目指して成長していく姿を中心に展開。運命的に出会った若き王・嬴政(吉沢亮)と共に、乱世を生き抜き、壮絶な戦いに身を投じていきます。
本作の魅力は、ダイナミックな戦闘シーンと、若者たちの夢と信念がぶつかる熱いドラマ。実写とは思えないスケール感と、登場人物一人ひとりの生き様が生み出す“戦う意味”が、観る者の心を揺さぶります。信と政の間に生まれる信頼と絆が、物語に厚みを与えています。
『キングダム』は、歴史とエンターテインメントを融合させた新時代のアクション大作。
夢を信じる力が、どんな困難をも越えていくことを教えてくれる、圧倒的熱量の映画です。
【アルキメデスの大戦(2019年公開)】|数式で戦争を止めろ――天才数学者が挑む“知の戦い”
2019年公開の『アルキメデスの大戦』は、三田紀房の同名漫画を原作とする歴史サスペンス。監督は山崎貴、主演は菅田将暉。第二次世界大戦前夜の日本を舞台に、若き天才数学者が巨大戦艦建造計画の裏に潜む真実を暴こうとする姿を描きます。
物語は、帝国海軍が新型戦艦「大和」の建造を進めようとしていた時代。海軍少将・山本五十六(舘ひろし)は、莫大な予算の正当性を疑い、天才数学者・櫂直(菅田将暉)を招き入れます。櫂は“数式”という武器を手に、軍部の思惑と欺瞞に立ち向かっていきます。
本作の魅力は、戦争映画でありながら、知性と論理で歴史を動かす“頭脳戦ドラマ”として成立している点。緻密な計算や推理を通して、巨大な力に抗う若者の信念を描いています。菅田将暉の繊細かつ情熱的な演技が、作品全体にリアリティと緊張感をもたらしています。
『アルキメデスの大戦』は、“戦う”とは何かを知性の視点から問う異色の歴史映画。
激動の時代にあっても、理性と真実を信じることの大切さを静かに訴えかけてきます。


